破滅に向かって~書店員日記~

アラフォー独身書店員のブログです。 よろしくお願いいたします。

9月も瞬く間に過ぎ去っていった。

一体何をしていただろう。

思い返してみても、あえてブログに書き残すようなことは殆ど無かったような気がする。

そもそも、ここ最近はブログに書くことがなかなか思い付けないでいる。毎日同じことの繰り返しばかりでなんら目新しい出来事がないのだ。うんざりするくらいのマンネリ。もちろん気分も全く乗ってこない。

それでも無理矢理ひねり出して書いていたが、そんなブログ面白いわけがない。現に書いている自分が全く楽しめないでいる。

かつて数多くいた独身カテゴリーブロガーたちもこんな風にだんだん書けなくなっていったのだろうか。

何にもない毎日でもそこから何とか面白さを見つけ出し・・そんな余裕も今の自分には全くなさそうだ。しばらくは他の方々のブログを読むことに専念するとしよう。

最近またキスギャンを聴き始めた。
この曲めちゃくちゃ染みる。



9月下旬のとある1日。

毎日のように使っていたSONYのノイズキャンセリングイヤホン『XM4』がどうやら寿命らしい。随分と充電が切れるのが早くなってきたとは思っていたが、最近ではものの30分ほどで『充電してください』のアナウンスが流れるようになってしまった。バッテリーが完全にいかれてしまったのだろう。

どれくらい使ったのかな、と購入履歴を確認すると2022年の8月だった。たったの2年ちょっとだ。正確な値段は忘れてしまったが、確か3万は下らなかったはず。こんなものなのだろうか?値段と照らし合わせるとあまりにも早い気がする。

また数万出すのは痛いが、もはやノイキャンイヤホンのない生活には耐えられそうにない。そう遠くないうちに俺は後継機を買ってしまうのだろう。


この日もまた棚卸し手伝いで系列店に来ていた。昼過ぎに店に到着すると思いがけずエリアマネージャー(以下AM)の姿を見かけた。人が足りなくて急遽呼ばれたのだとAMは言った。

我々2人に任されたのはパソコンでのデータ管理だった。業者の人たちや店のアルバイトがスキャンしたバーコードのデータをパソコンで吸い出し、それを実際の冊数と照らし合わせるというものだ。作業自体は楽なもので、手が空けばずっとAMと話していた。

いつも通りくだらない話で笑いながら、こんな風に話すのもおそらく今日が最後だろうなと内心思う。AMはあと数週間で退職することが決まっていた。これからどうするつもりなのか聞くと、しばらく好きなことをした後は友達の会社でアルバイトをさせてもらうのだという。

『好きなことってなんです?』

『ああ、色々あるけどひとつは家族でヨーロッパあたりに行こうかな、とね。こんなに長期で休めることなんてもう無いだろうから』

『へー、それはいいですね』

家族仲も良好で趣味の友達も多いというAMのことだ。たとえどこで何をしようが楽しくやっていくのだろう。俺のような正反対の人間にも優しい人だったな、としみじみ思う。

『あー、にしても腹減ったなあ。そういや俺今日朝から何も食べてないんだよねー』

そうつぶやくと、AMは鞄から菓子パンを1つ取り出した。

『作業も落ち着いてるみたいだし、ちょーっと俺は“もぐもぐタイム”とさせてもらうよ』

『ふるっ!』

完全に死語となった言葉に突っ込むと、AMはさもおかしそうに笑ってバックルームへ消えた。

こんな風に軽口を叩けるのも今日が最後か。そう思うとやはり寂しいような気がした。AMとは仕事以外での付き合いは一切ない。たまにLINEを交わすことはあったが、それも退職すれば無くなるだろう。恒例となっていた『以下AM』のくだりももう書くことはない。

物は壊れて、人はいずれいなくなる。
ただただ時の流れの儚さだけを考えている。

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9月19日(木)つづき

洗濯が終わるまでの間、横になってぼんやりと考えていた。

次の会議で『接客のユウコ』に余計なことでも言われたらその時こそめちゃくちゃに怒ってやろう。他の連中が見ていようが構うものか。みっともないくらいにキレ散らかして、二度とつまらないいじりなんて言わせないようにしてやる。

あの時俺はユウコによってはっきりと不快な気分にさせられた。
ならばその事実を相手に伝えなければいけない。

そう、思ったことをはっきりと伝えるんだ。
『はっきりと』・・?

その言葉でふと思い出したのは少し前にX(しかしこの名前慣れんなあ。Twitterに戻ってくんないかなあ)で見かけたとある女性タレントのポスト(この呼び方も全くしっくりこねえなあ)だった。

この人物は少し前までグループに所属し歌をうたっていたのだが、解散して今はソロで活動しているようだ。文章を書くのが得意らしく、グループに所属している頃から何冊か本を出版している。

ポストの内容をおおまかにまとめると以下の通りだ。

本屋に立ち寄った彼女は、自分の書いた小説が音楽コーナーに陳列されているのを見つけた。そこで店員に著者であることを伝えた上で『この本は小説なので小説のコーナーに置いてもらえると嬉しいです』と陳列場所を変えてもらった、のだという。

書き方こそ丁寧だったが、その後のポストも含め自分の小説が音楽コーナーに置かれていることが不服なんだろうな、という感じはありありと伝わってきた。

正直なところ、この一連のポストを見て自分はなんとも微妙な気持ちになってしまう。確かに言いたいことはまあ、分かる。本人からしたら心血を注いで作った作品だ。『なんで小説なのに音楽コーナー置くの?他の作家さんと同じように文芸書コーナーに置きなさいよ!芸能人だと思ってなめとんか!』とでも思ったのかもしれない。

これに対し現役書店員の俺の言い分はこうだ。

本が入荷して品出しするときは、その本をどこに置けば買う人に届きやすいか、目に入りやすいか、を何より優先して考えている。今回の場合だと彼女の小説を買うのは普通に考えてグループ時代からのファンだろう。それならやはりタレントやミュージシャンのコーナーに置くのが正解なのだと俺は思う。現に勤務店でもそのように陳列した。もちろん、舐めているつもりなど全くない。

一方で、まだまだ今の状況では彼女の作品は『タレント本』の枠を抜け出ていない、とも思ってしまう。この先一般の本好きにも評価されたり何かしらの文学賞をとるようなことがあればまた違ってくるのかもしれないけれど。

まあ何が言いたいかというと、書店サイドは書店サイドでどうやったら売れるか、多くの人に届くかを常に考えながら陳列しているので、そんなに気を悪くしないでほしいなあということだ(強引にまとめた)。

ちなみに、芸能人でも一般文芸書コーナーに陳列することが定着した人が2人だけいる。

又吉直樹と加藤シゲアキだ。
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