破滅に向かって~書店員日記~

アラフォー独身書店員のブログです。 よろしくお願いいたします。

早いもので8月も終わりが近付いている。

我が偏愛する独身カテゴリー、今月は一体どんな出来事があっただろう?少しばかり振り返ってみようじゃないか。

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名付けて、『2024年8月の独身カテゴリーニューーーーーーース!!!!』。LOVEダヨ、大切なことはたったひとつ、LOVEなんダヨ。

まずは何といっても神メンバーの1人『なるべく働きたくないおっさんのブログ』の更新ストップだろう。それまではコンスタントに更新されていたのに、もう1ヶ月以上も動きがない。あれほどの人気ブログに一体何があったのだろうか。その間に常に3位以内だった順位も下位へ転がり落ちてしまった。

※最高峰に位置していたこのブログですら更新が止まれば落ちていくのだ。それより遥かに長い間沈黙しているのに一向に下がらないブログって、ほんとうに何なんだろう?

率直に言って、残念で仕方がない。上位のブログが抜けるということは必然的に自分の順位がひとつ上がることを意味する。けれど、それでは全然嬉しくないのだ。出来ることなら誰1人欠けていない状態で戦いたい、と俺は思う。そうじゃないと意味がないだろう。

ただでさえ更新が途絶える人が多い独身カテゴリーだ。どんどん人が減ってしまい、いまや俺の不人気ブログですら軽々と20位以内に入れてしまう始末。皆どこへ行った?『低所得でも一人暮し』さん、どうした?『ぽっちゃり女』さん、また沈黙か?『負け組負けお』さん、一体いつになったら復活しますの?

まあ仕方がない。マーシーのソロアルバムではないが、『人にはそれぞれ事情がある』のだ。また彼らが元気に更新を再開するまでゆっくり待とうじゃないか。

沈黙中の独身カテ戦士たち、いつでも復活待ってるで!!

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8月21日(水)

相変わらず棚卸しの準備を続けている。

在庫の調整や店内図の作成、当日の役割分担などやることは山ほどあり面倒で仕方がないが、それももう少しの辛抱だ。無事に終わらせられたら三連休を取ってひとり旅に出かけようと思う。行き先は北海道か沖縄あたり。行ったことのない街をのんびり歩いて、知らない居酒屋でビールを飲みたい。古本屋でよさげな文庫本に巡り会いたい。

楽しいことなんてもうそれくらいしかないんだから。


書評のチェックを終え、ストッカーの在庫を整理しているとふいに電話が鳴った。

『もしもしー?』
受話器を取ると年配らしき男性の声が聞こえる。

『はい、ありがとうございます、○○書店でござ…』

『△△って本、あるけぇ?』
男性はこちらが名乗るのを待たず話し始めていた。どこからかけているのだろう、ひどく電波が悪く本の題名を聞き取ることが出来ない。

『すいません、少々お電話が遠いようで…』

『ああー?だから△△って題名や!』

苛ついた様子で男性は答える。内心呆れながらようやく題名を聞き取り、店内在庫を確認すると棚に1冊だけ差されていた。

『お、あるんか。じゃあ今日行くからそれレジでとっといてくれや』

電話を切ろうとする男を慌てて押し留める。

『あの、お名前は…?』

『ああー?○○(男の名字)や!いつもそこで買うてる!』

電話は切れた。

取り置きの処理をしながら思う。こういった人種の方々はいつになったら絶滅してくれるのだろう、と。何が“取っといてくれや”だ。店員のことを召し使いとでも思っているのだろうか。まあこんな人でも立派な“お客様”である。店にお金を使ってくれる人のことをあまり悪く言いたくはないが、あまりにも横柄な態度を取られるとたまにはこぼしたくもなる。

あー、早く全て忘れて遠くへ行きたい。

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8月20日(火)

休日。

昼前になっても何も出来ずぐったりと倒れ込んでいた。この暑さと睡眠不足で完全に体力が無くなっている。40代になってから特に感じるのだが、遅番の連勤は本当にきつい。帰宅した時点で夜遅くな上、そこから食事と後片付け、シャワー、その他諸々とあり、ようやく布団に入る頃には深夜2時を回っていることも珍しくはない。連勤が続けばそれもどんどん後ろにずれこんでいく。

翌朝は大抵フラフラになった状態で仕事に向かう。こんな生活が身体にいいわけがない。なんとか遅番を減らせないか模索中だが、それもなかなか難しそうだ。大抵のスタッフは遅番を嫌がって夕方で帰りたがるから。結局犠牲になるのはいつだって社員の俺だ。

せめてもの救いは異動予定の店舗が今より短い時間で通勤出来ること。いまだ辞令が下りないのが気がかりだが、なんとかうまくいってほしい。

そんなことをぼんやりと考えながら天井を眺めていた。朝から何も口にしておらず腹は猛烈に減っている。何か適当なものを作って食べたいが、もはや体を起こすことすら億劫だった。

ふと、戸棚に袋入りラーメンがあることを思い出した。こないだ実家に帰ったときに分けてもらったサッポロ一番だ。しおが2つとしょうゆが2つ。いい機会だし今日はこれを作ろうかな、などと思う。問題はその食べ方だった。常々思うのだが、みんなサッポロ一番をどうやって食べているのだろう。

もちろんスープと麺だけ、あとはせいぜいネギを入れた程度のいわゆる“ストロングスタイル”でも充分美味しいだろう。なんせサッポロ一番なのだから。絶対的な安心感があるのだから。けれど、それだとさすがに空腹を満たすにはちょっと物足りなさそうだ。ご飯と一緒に食べる人もいるらしいが、炭水化物ばかりを摂取するのはなんとなく気が進まなかった。

じゃあ野菜炒めでもその上に載せるか?豚こまと適当な野菜を炒めて塩コショウして。そこにプラスゆで卵でもあればかなり満足出来るんじゃないか?それもいいけど、わざわざ野菜や肉、卵を逐一セットする手間を考えるとたまらなく面倒だ。

そもそも…袋入りラーメンに野菜炒めを載せるのはなんか好きじゃない。ゴチャゴチャしててせっかくのサッポロ一番の味がぶれる。野菜を食べるのがメインになってしまうというか。

じゃあ変わり種でアレンジレシピにしてみるか?『サッポロ一番 アレンジ』あたりで検索すればいくらでもレシピが出てくる。牛乳を入れてカルボナーラ風、豆板醤を加えて担々麺風、お酢とラー油で酸辣湯風…バリエーションも幅広い。YouTubeを見れば『有名フレンチシェフが作るアレンジレシピ』なんかもある。

しゃらくせえわ、と思う。なんでたかがインスタントラーメンを食べるのにそこまで凝らないといけなのだ。有名シェフか知らないが得意気にひけらかしやがって。素直に普通の作り方にしとけよ。

俺は一生アレンジレシピなんてやらねえぞ、そう誓って一度起こしかけた体をまた戻した。


あー、腹減ったなあ・・・。


結局答えは出ない。そうこうしているうちに、俺はまた賞味期限を切らしてしまうのだろう。


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