破滅に向かって~書店員日記~

アラフォー独身書店員のブログです。 よろしくお願いいたします。

2021年06月

今日は久々の早番だった。

書店員の早番の仕事は主に検品と品出しだ。朝職場に着くと運送会社によって運ばれたダンボールが既に積まれている。それらを開封し、ジャンルごとに分けていく。

この作業が地味ながら楽しい。こんな新刊入ってきたんだー、とか、これ売れそうだから目立つとこに出さないとなー、とか色々思いながら仕分けをしていると、書店員とはやはり早番で働いてナンボだなと再認識する。

特に大きな問題もなく定時であがった。

帰りのバス停で激しい調子で電話をしている女性がいた。盗む聞きするつもりはないが、声が大きいので嫌でも耳に入ってくる。

『ねえ、なんでなの?なんで私はあなたのことをこんなに思っているのに会うのを避けようとするの?ラインも返してくれないの?』

痴話喧嘩だろうか。横でバス待ちをしている男がチラチラと女性を見ている。

『ねえ、待ってよ!切らないで!お願いだから!これで終わりなんて嫌だ、嫌だぁ!イヤ、イヤイヤ!!』

声が一際大きくなる。早くバスが来ないかなと思う。イヤホンで音楽を聴きたいけれど今日は持ってくるのを忘れたんだった。横の男はまだチラチラ見ている。いつまで見てんだよコイツは。

結局バスが来るまで女性は喚き続けていた。

電話口の相手を想像し、こりゃ別れるのは大変だろうなと少し同情しつつ、どうして人はどれだけ仲が良くても別れてしまうのだろう、としばらく考えていた。

どうしてあんなに愛し合ったのに、別れは訪れるのか。

二度と会わないどころか、完全に他人になり顔すらも思い出せないくらいになってしまうのか。結局忘れてしまうのなら一緒にいた時間に果たして意味はあったのだろうか…。

ふと顔を上げるとバスはもう駅に着いていた。

もう今年も半分が終わろうとしているのか。

全く、恐ろしい速さで時間が流れている。年が明けてから今まで一体何か大したことを自分はやったのかな?と思い返してみても、記憶に残っていることは何もない。ブログもろくに更新していない。

少し前にB'zがストリーミング解禁されてからというもの、ずっと彼等の曲を聴いている。正直言ってB'zなんて全く好きじゃなかった。有名なシングル曲はもちろん知っているけど、あの暑苦しいサウンドと歌声が受け付けなくていつも敬遠していた。

しかし、聴かず嫌いはよくないなあとの気持ちもどこかにあり、そこに来て今回のストリーミング解禁である。これを機にまずはベスト盤からトライしてみることにした。

まず驚いたのが、シングル曲はほとんど口ずさめること。そりゃ学生の頃テレビでも流れまくっていたのだから当然だろうけど、ファンでもない自分でもしっかりメロディーが頭に残っている。

次に思ったのが、稲葉の歌詞が人間くさくて良いところ。ゴリゴリのハードなサウンドとのギャップがまたより魅力を高めている、などと思う。

『love me I love you』の「けなしてないで たまにゃ海も山も人もほめろよ!」の絶叫にしみじみと頷き、『ライアーライアー』の「アクセルぐっと踏んでつっこんじゃうぞ!」に笑い、『ALONE』に昔の別れた恋人を思った。繰り返し繰り返し聴き続け、多少飽きてくると他のシングル曲も聴いた。それらが収録されているオリジナルアルバムも聴いた。するとシングル並みに良い曲が入っていて驚き、より一層聴き込むことになった。

要するに、ガッツリとハマってしまったのである笑

アルバムは20枚を悠に超え、まだまだ大量の知らない曲がある。もう自分はB'zしか聴いていない。しばらくはこれだけでやっていけそうだ。

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