破滅に向かって~書店員日記~

アラフォー独身書店員のブログです。 よろしくお願いいたします。

2021年08月

ぼやっとしていると時間なんて瞬く間に流れていってしまう。

10日以上もブログをサボってしまった。まあ誰が読んでいるわけでもないのだから、気にすることもないのだけど。

相変わらず、働いていても休みでも別れた人のことを思い出している。どうしたらこんなことにならなかったのだろう、とか、やっぱり自分の責任だよな、とか。1人で結論を出されたことを時おり憎たらしく思ったり。

色々な感情がめまぐるしく頭の中を行き交っていく。けれど何を思おうが今さら現実が変わることはない。

彼女は自分の人生から退場していった。それだけが真実だ。

休日は部屋で過ごす。働くのも億劫だが、休みも何をしていいのか分からない。YouTubeもスマホもとっくの昔に飽きている。少し前までは自炊もやれていたけど、ふられてからは全くやる気が無くなってしまった。スーパーの惣菜や冷凍食品で適当にやり過ごしている。

今日も半額の弁当だった。うまくもなんともない揚げ物弁当。食べ終わった後の空容器も片付けないまま横になった。ボケーっと天井を見上げる。

『俺はいつまでこの汚い部屋で過ごすんやろ』

1人でつぶやいてみた。

家賃五万のワンルーム。風の通りが悪く、最近はコバエに悩まされている。たまに階段ですれ違う他の住人はほぼ独居老人だ。

あの人たちは自分の将来の姿なんだろうか。

結婚したらもう少し広い部屋で快適に過ごせるはず。そんな打算も内心あった。けれど全ては白紙になってしまった。

元彼女は今頃何しているだろう。きっと俺のことなどきれいに忘れてYouTube見ながらケラケラ笑っているに違いない。

もう忘れよう。

8月15日(日)

今日は出勤の予定だったのだが、昨日からの豪雨の影響で電車が運行見合せとなり、出勤出来なくなってしまった。やむをえず有休を使い、パートの人に代理出勤をお願いした。

期せずして三連休となった。しかし気分はずっとどうしようもなく落ち込んでいるし、電車も止まっているわけで出かけるわけにもいかない。そもそもそんな気力もない。内心ホッとしつつ帰宅して、ワイシャツも脱がないままベッドに横になり、ひたすら眠り続けた。

このところ失恋のショックに加え、ハゲもより進行してきている。うまくセットしたつもりでもふと鏡を見ると地肌が見えていることが多くなってきた。だましだまし色々対策はやってきたけどもう限界かもしれない。最近は外を普通に歩くことすら苦痛でたまらない。

なんで自分だけこんなに嫌な思いをしながら生きていかないといけないのだろう。もうどうしようもないのかもしれない。生きていても仕方ないと思えてくる。いっそのことグチグチ言うより潔く自殺して全てを終わらせてしまおうか。

そうやって方法をいくつか考えた結果、やはり自分には無理だと思い直す。臆病な自分はこの期に及んでも生に執着してしまうのだった。

電車に飛び込んだり、高層ビルから飛び降りたり、毎日どこかで誰かが自殺している。めちゃくちゃに痛い思いをして死ぬほうが、生きるよりもマシだと思えてしまうのはどういう境地なんだろうか。そこに至らない自分はまだ幸せ者なのか。

失恋とハゲでどうしようもなくなって死にたい、そんなこと他人に言おうものなら『何甘えてんだ、世の中にはもっと大変な人が…』などと説教されるだけだ。誰にも言うはずがない。我慢して、我慢して嵐が過ぎるのをただ待つだけ。(しかし真剣に悩んで相談するような人に説教して突き放すバカは何なんだろう。死んだらいいのに)

しかしひどい雨だ。

今日は休みで地元の友人に会う予定だったのだが、このゲリラ豪雨で電車が完全にストップしキャンセルになってしまった。つもる話があっただけに残念だ。駅はタクシーを待つ人たちでごった返していた。

当初は友人と会った後古本販売のイベントを覗こうと思っていたのだが、それも当然のように中止。結局は家で過ごすことにした。


予定は流れたけど、友達ならまた日を改めていつでも会える。

ローソンで買ったパンを食べ、CDを聴き、Amazonプライムで『シンエヴァ』を少しだけ観たら眠くなってきたので昼寝をした。気がついたら夕方になっていた。

マッチングアプリを開く。数日前いいねを送った3人のうちの1人からいいね返しがあり、マッチングが成立していた。完全に撃沈したと思っていたから意外だった。この数日の間は何だったんだろう。ミスタッチでいいねしてしまったとかじゃないか?

まだうかつに喜べないが、ひとまずメッセージだけでも送ってみようか。

元彼女との最後の電話から数日が経った。

心に空いた穴は想像していたよりも大きかったようで、あれからずっと塞ぎこんでいる。寝て起きても、働いている最中でも『これは現実なんだな』と思うとまるで水中に放り込まれたような息苦しさを覚える。

あの6月の朝、仕事に行く元彼女を駅で見送ったのが今生の別れだったのだ。そんなこと何一つ思っていなかった。まだ眠たかったのでろくに顔も見ずに軽く手を振って別れてしまった。

こんなことになるのなら目に焼き付けておけばよかったと今になって激しく後悔している。

けど、もう何を言っても遅すぎる。

一生会わない。その事実を考えると重すぎて胸が張り裂けそうだ。最後の電話で俺は『またどこかで』なんて言ったけど、そんな機会がどこにあるだろう?偶然街でバッタリ?あるはずがない。

自分の人生からあの人は完全に退場してしまったのだ。

この胸の痛みも時間が解決してくれるのだろうか。いつかは一生会わないことも何とも思わなくなるのだろうか。

今はまだ何もわからない。



https://youtu.be/HqdXDKhMuZE

久々に音楽を聴いて衝撃を受けた。

佐藤優介『UTOPIA』。

初めて聞く名前だが「カメラ万年筆」というバンドのメンバーだそうだ。

ここ数日取りつかれたようにこの曲ばかり繰り返し聴いている。Twitterで誰かがファンタズマの頃のコーネリアスを引き合いに出していたけど、確かにこのおもちゃ箱を引っくり返したようなサウンドは相通ずるものがあるのかもしれない。

小山田圭吾が退場した現在、その抜けた穴を埋めるのには十分すぎる才能だと思う。

めちゃくちゃにかっこいい。

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