破滅に向かって~書店員日記~

アラフォー独身書店員のブログです。 よろしくお願いいたします。

2021年10月

https://youtu.be/aMajfU28GYg

筋肉少女帯の新曲がいい。

『楽しいことしかない』。いつになくストレートで前向きな歌詞と超ポップなメロディーが胸に響く。まるで今の自分に向けて歌ってくれてるんじゃねえの?とすら思ってしまう。

もちろん現実は曲のタイトル通りにはいかないことも分かっているのだが、信じてみるのも悪くないかなと思えてくる。

50代も後半にさしかかってこの歌詞を歌えるオーケン、格好いい。

マッチングアプリでやり取りし、会うことになっていた人から返信が来なくなった。

待ち合わせ場所をどこにするかのLINEを送ったところ、それまでなら当日中には送られてきた返信が翌日になっても無い。その翌日も、またその次の日も一切音沙汰が無く、結局5日経ってしまった。

これはもう返信は返ってこないのだろうと思う。気が変わってしまったのか、それとも別の男と上手くいってしまったのか。知る由も無いけれど、せめて断りの連絡くらいはしてほしいと思う。

順調に動いていたジェットコースターが突然停止したような不快感を覚えたが、どこかでホッとしている自分もいた。勢いで再開させたマッチングアプリだったが、まだまだ知らない誰かと会って楽しく会話出来るような心境では全くなかったのだ。

今もまだ前の人のことばかり考えている。最後に会った日、あの人の着ていた青い半袖シャツが素敵だったこと、それをちゃんと言葉で伝えられなかったこと、あの人がずっと浮かない顔をしていたこと、その原因を深く考えなかったこと、そしてもう二度と会えないこと・・・。

今はまだ心を休める時だ。新たな出会いとか 結婚とかはそれからでいいじゃないか。

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仕事終わりに職場で『血の轍』①②巻を購入。前から気になっていたが、異常に過保護な母親の話という前情報を聞いてなんとなく敬遠していた。『惡の華』もそうだったけど、この人のマンガは軽い気持ちで読めるものでは全くない。

予想通り帰りの電車の中で文字通り頭を抱えていた・・今の弱っている自分にはヘビー過ぎる・・。

ただし、ヒロインの吹石さんはめっちゃくちゃに可愛い。押見修造のマンガは出てくる女の子が本当に可愛いことをすっかり忘れてた。

いつの間にか随分と寒くなった。朝布団から出るのが億劫で仕方ない。これから約半年、寒さに耐えながら過ごさないといけないと思うとそれだけで憂鬱になってしまう。

昔から寒いのは本当に苦手だ‥。

今週はようやく落ち着いてきたはずの元彼女の記憶がぶり返してきて参った。友達と会ったりLINEをすれば多少は気も紛れた。仕事に追われたら忘れることも出来た。けれどふと1人になるとまた頭をよぎってしまうのだった。

毎朝起きる度にこれが夢ならなと思う。全部夢で、あの人が去っていったのも夢で、現実はまたあの頃の様に一緒に過ごせる‥

そんな馬鹿げた妄想を繰り返す。友達に同じ事を話すと『もういい加減忘れなよ。』と言われた。

それが出来たらどんなにいいか‥。

久しぶりに元彼女の作成したプレイリストを再生してみた。付き合っていた頃、共通のストリーミングサービスでお互いプレイリストを作り、お気に入りの曲を随時追加してシェアしていたものだ。趣味が片寄っている自分とは違い、あの人の選曲はバラエティーに富み、なおかつ聴いたこともないようなアーティストばかりで、しかもそれがいちいち良かった。自分には逆立ちしても敵わないセンスだと感心しながらいつも聴いていた。

ふられて以降当然そこに新たな曲が入ることは一切無かったのだが、一曲だけ追加されていることに気付いた。

スーパーカー『PLANET』

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随分懐かしい曲をなんで今頃になって追加したのだろう。スーパーカーなんてもうほとんど聴き返すこともないけれど、歌詞を見ながら久しぶりにじっくり聴いた。

『どうせ駄目だよ 泣いてたって 愛をなつかしむだけさ 今さらだよそんな‥今ならほら言えた‥』

『これから僕ら 大人になろう たまには後ろ振り向きながら‥』

曲が終わってしばらく考えていた。これはあの人からのメッセージなんじゃないか。いつまでも私のことを振り返らずに新しい道を歩いていってね、という曲を通してのエールなんじゃないか?

会えたらなあ、と思う。どれだけみっともなくても女々しくても、例え冷たくあしらわれても無視されたとしても、一目でもいいから会いたいなと思った。

こりゃ切り替えるまでまだまだかかりそうだ・・・。あかんなあ、ほんま。





10月20日(水)

このところ出不精の自分には珍しく積極的に人と会うようにしている。

今日は職場の元同僚と飲みに行った。同い年の彼とは、7年ほど前のごく短い期間共に働いた。数年前に書店勤務は辞め現在は主夫をしている。最近子供が生まれたそうで、嬉しそうにスマホの写真を見せてくれた。

会うのは一年半ぶりだったが、酔いも手伝ってか途中何回も大笑いした。話す内容は以前と変わらずくだらないことばかりだったが、ここ最近の鬱々とした気分を束の間忘れられたから良かったと思う。

しばらく疎遠になっていた昔のバイト先の女子先輩にもLINEをしてみた。彼女は2年ほど前に結婚し、今は大阪に住んでいるという。最近起こったもろもろを報告し、いくつかのアドバイスを貰った。

みんなありがたいなー、と思った。

まだまだ時間はかかるだろうけど、なんとかやっていけそうな気もしている。

10月18日(月) 早番

朝から山ほどの入荷があり、検品だけで午前中が終わってしまった。急遽ピンチヒッターで来てくれた主婦パートさんとひたすら品出しに励む。

休憩中ツイッターを見ていたら女性作家の訃報が流れてきた。本をそれなりに読む人なら大抵は知っているような人気作家だ。つい先日新刊が出たばかりなのにと驚いたが、病気で自宅療養中だったらしい。自分も過去に数冊文庫を購入したことを思い出した。うろ覚えだが、中学生女子が祖父を連れて家出するような内容だったと記憶している。

売場に戻ると早速本部から追悼コーナーを作るように指示メールが来ていた。在庫のある著作を集め、新刊コーナーの一角に展開する。『追悼 ○○さん』という神妙な明朝体で書かれたPOPを付けた。

著名人が亡くなると毎回決まってこのようにコーナーを作る。そしてそこからしっかり売れていく。需要があるからいいのだとは思うのだが、亡くなったのを機に著作を買い求めるというのが正直よく分からない。だったら亡くなる前から買っときゃいいのに、とレジでバーコードをスキャンしながら内心思ったりもする。

退勤する時にチェックすると早速そのコーナーから文庫が売れていた。

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