破滅に向かって~書店員日記~

アラフォー独身書店員のブログです。 よろしくお願いいたします。

2022年07月

7月30日(土)

今日も仕事が終わった。まずまずの売上、まずまずの忙しさ。大きなトラブルもなかったからよしとしようか。

帰宅して即YouTubeを再生する。フジロックの配信でコーネリアスが出ているはずだ。間に合うかなと心配だったが、中盤あたりから全て観ることが出来た。久々に見た小山田は大分痩せているようだったけど、ライブは相変わらずの高クオリティで素晴らしかった。色々あったけど帰って来てくれて本当に良かったと思う。銀髪オールバックの堀江、相変わらず美しい大野さん、完璧なドラムのあらきゆうこさん、バックバンドも変わらず最高だった。

話は変わるが、今月もこのブログは過去最高の月間アクセス数を記録した。まあ、先月より微増という感じだがありがたいことに変わりはない。拍手ボタンをクリックしていただいた方、コメントを書いていただいた方、たとえ適当に流し読みしてるだけの方も充分に嬉しいです。

ありがとうございます。

毒にも薬にもならないブログですが、今後も更新さていくのでよかったら読んでください。

過去最高アクセスを記録して、今月もパーティーを開催することにした。

images (15)


↑地元の友人たちも祝ってくれている。少々やんちゃだけど、気の置けない奴らだ。

その①

その②

その③

その④



その⑤

その⑥

その⑦ 12年前の話でした。ご興味ある方は↑のリンクからお読みください。

指定された公園に時間通りに辿り着くと、エリアマネージャー(以下AM)は既に到着していた。
『お待たせしてすいません』
『いやいや、呼び出して悪いね』

そう答えたAMの顔にいつもの笑顔はない。 不穏な気持ちを抱えながら側にあったベンチに二人して腰を下ろした。その日は確か、桜の花があらかた散った頃だっただろうか。春先とは言えど夜の公園はまだまだひんやりとしていた。冷たく吹き付ける夜風に身を固くしながら、出勤前コートを着てこなかったことを後悔した。

『よかったらこれ飲んでよ』

AMが鞄から何かを差し出す。公園の外灯に照らされたそれを見ると缶コーヒーだった。ボスのブラック‥AMが会議の休憩中などに必ず飲んでいる銘柄だ。お礼を言って受け取ったものの、これからの話の内容が気がかりで喉はちっとも乾いていない。プルタブを開けることなく鞄に放り込んだ。手に触れた一瞬の熱さでこのシュールな状況が現実なのだと改めて思い直す。

『今日忙しかった?』

AMが口を開いた。まあそれなりですね、と気のない返事をするとAMも自分の店のことをつらつらと話し始めた。誰々がミスをやらかしたとか、何が売れたとか、時間が無くて仕事が滞留する一方だとか。適当に相づちを打っていたが、本題に入るのを避けているのは明らかだった。

しびれを切らして自分は言った。

『マネージャー、話があるんですよね?それを言ってもらえませんか?』

うっすら笑いながら勤務店のエピソードトークを続けていたAMの顔から笑顔が消えた。

『そうだよね、すまん。じゃあ、話すわ。』

AMは凭れかかっていたベンチから体を浮かして姿勢を正した。

『破滅くんとはさあ、普段からメールとか飲みに行ったりして、俺としてはいいヤツですごい好きだと思ってるんだよ』 AMは前を向いたまま続けた。

『だから、この話をするのは本当に気が重いんだよね。』

そこでやや沈黙があった。黙ったまま前を見るAMの横顔を眺める。短期間で随分と老けたような気がした。そしてなんとなくだが、この話がどこに行き着くのか予想できた。それが望まない方向であることも。

『こないだ破滅くん、Aさんが好きだって話してくれたじゃない?』 来た。やっぱりか‥。どうして自分の悪い予感はいつも当たるのか。

『悪いんだけど、もうAさんには会わないでほしいんだよ』 そしてAMは顔をこちらに向けると、こう続けたのだった。

『俺はAと付き合ってる。』

能面の様なその顔からいつもの笑顔は完全に消えていた。

つづく

今日のひとこと
『次回、最終回やでぇ!!』




images (14)

7月28日(木)

今日もまたうんざりする程の入荷量だった。このところ品出しがやたら多く他の業務にまで手が回らない。やらないといけないことは山ほどあるのだが‥。

夜まで慌ただしさは続き、ギリギリでレジ閉めを終わらせてバスに飛び乗った。鞄から単行本を取り出し早速読み始める。

41ZxJUYnTaL

『虚空の人』(鈴木忠平著)。買ったばかりの新刊だ。覚醒剤で逮捕されてからの清原和博を追ったノンフィクション。前作の『嫌われた監督』が余りにも面白かったので、検品で出てきた瞬間に自分用に取り置きしてしまった。まだ途中だが今回も掛け値なしに面白い。久々にスマホをほっぽりだして読書に夢中になっている。

いつも仕事終わりにブログを更新することが多いのだが、昨日はこの本のおかげで出来なくなってしまった。

余談だが、面白いと思った本があった時も自分は『おすすめ!』という言葉は使わない。人それぞれで感覚は違うし、自分が面白いと思った本を他人も同じように思うかなんて分からないだろう。それを『おすすめ!』なんて思い上がりもいいとこだ。

『ボクは面白いと思ったから、よかったら読んでみてネ‥』くらいのスタンスでいいんじゃないだろうか。

最近では自分の名前を冠した賞をSNSなどで発表する書店員もいると聞く。こないだたまたまツイッターで見かけたのだが、とある他チェーンの人間がテンション高めに『今年の○○(その人の名字)賞は、この本に決まりました~!!』などと発表していた。恥ずかしくないのかなと思いすぐにブロックしたが、数百のいいねがついていたのを見るとニーズはちゃんとあるのだろう。

意外とみんな『この本おすすめだぜ!絶対読んで損はないからな!』なんて断言されたいのかもしれない。



7月26日(火)

昨日は結局夜中に目が覚めた後でシャワーを浴び、また眠った。トータルではそこそこ寝られたはずなのに今日も一日中体がダルくて仕方がなかった。仕事にも全く身が入らない。夕方近くまでエンジンがかからず、翌日に幾つか作業を残してしまった。とにかく暑さで完全にバテてしまっている。

やっとのことでレジ閉めまで終わらせ退勤。帰りのバス停には今日もニセ中村佳穂がいた。いつものようにスマホで彼氏であろう相手と楽しそうに話している。バスが来ると電話を切り、その後はLINEで続きをするのがいつものパターンだ。偶然後ろの席に座ると緑色の会話画面が見えた。動物のスタンプが跳ね回っている。全く、楽しそうで何よりだ。

以前のブログで嫌いだのなんだのさんざんひどいことを書いたけれど、結局自分はニセ中村佳穂のことが羨ましかったのだ。それだけ楽しそうに連絡を取る相手がいることに。それだけ相手に夢中でいられることに。

あの人は今頃どうしているんだろう。別れてからはや一年。その間、新しい出会いを求めて色々と自分なりにトライはしてみたけど実を結ぶことは一度も無かった。断られたり、断ったりで二度と会わない人が増えただけだった。嫌な思いもした。金だけが虚しく消えていった。もう楽しそうに電話をする相手なんて自分には一生現れないような気もする。 まだ諦めたくはないが、今はただただ疲れている。

せめてもう一度だけ会えたら‥。自分でも呆れてしまうがいまだに引きずり続けている。ほんと女々しいね。向こうはとっくに新しい相手でも見つけてるだろうにね。

バスはとっくに駅前に着いていたらしい。慌てて降りると、先を歩くニセ中村佳穂が再び電話をかけるのが見えた。


images (11)

7月25日(月)

休日だったが体がダルく部屋で朝から横になっていた。寝ても寝ても疲れが取れない。

夜になって以前から決まっていた用事のため外に出たが、帰宅してからは倒れ込むように眠ってしまった。そして目が覚めて今このブログを書いている。2日もさぼってしまったからランキングもあっさり転がり落ちるだろう。全く、数ヶ月更新しなくても上位に君臨し続けるような存在感が欲しいものだ。

自分には一生無理だろうけど。

しかしこれからが夏本番で、他店の手伝いや棚卸しも控えている。こんな調子で乗り越えられるんだろうか。体力もメンタルも全く回復してくれない。

今はこれ以上書くことも思い付かない。

images (10)

このページのトップヘ