9月19日(木)つづき
洗濯が終わるまでの間、横になってぼんやりと考えていた。
次の会議で『接客のユウコ』に余計なことでも言われたらその時こそめちゃくちゃに怒ってやろう。他の連中が見ていようが構うものか。みっともないくらいにキレ散らかして、二度とつまらないいじりなんて言わせないようにしてやる。
あの時俺はユウコによってはっきりと不快な気分にさせられた。
ならばその事実を相手に伝えなければいけない。
そう、思ったことをはっきりと伝えるんだ。
『はっきりと』・・?
その言葉でふと思い出したのは少し前にX(しかしこの名前慣れんなあ。Twitterに戻ってくんないかなあ)で見かけたとある女性タレントのポスト(この呼び方も全くしっくりこねえなあ)だった。
この人物は少し前までグループに所属し歌をうたっていたのだが、解散して今はソロで活動しているようだ。文章を書くのが得意らしく、グループに所属している頃から何冊か本を出版している。
ポストの内容をおおまかにまとめると以下の通りだ。
本屋に立ち寄った彼女は、自分の書いた小説が音楽コーナーに陳列されているのを見つけた。そこで店員に著者であることを伝えた上で『この本は小説なので小説のコーナーに置いてもらえると嬉しいです』と陳列場所を変えてもらった、のだという。
書き方こそ丁寧だったが、その後のポストも含め自分の小説が音楽コーナーに置かれていることが不服なんだろうな、という感じはありありと伝わってきた。
正直なところ、この一連のポストを見て自分はなんとも微妙な気持ちになってしまう。確かに言いたいことはまあ、分かる。本人からしたら心血を注いで作った作品だ。『なんで小説なのに音楽コーナー置くの?他の作家さんと同じように文芸書コーナーに置きなさいよ!芸能人だと思ってなめとんか!』とでも思ったのかもしれない。
これに対し現役書店員の俺の言い分はこうだ。
本が入荷して品出しするときは、その本をどこに置けば買う人に届きやすいか、目に入りやすいか、を何より優先して考えている。今回の場合だと彼女の小説を買うのは普通に考えてグループ時代からのファンだろう。それならやはりタレントやミュージシャンのコーナーに置くのが正解なのだと俺は思う。現に勤務店でもそのように陳列した。もちろん、舐めているつもりなど全くない。
一方で、まだまだ今の状況では彼女の作品は『タレント本』の枠を抜け出ていない、とも思ってしまう。この先一般の本好きにも評価されたり何かしらの文学賞をとるようなことがあればまた違ってくるのかもしれないけれど。
まあ何が言いたいかというと、書店サイドは書店サイドでどうやったら売れるか、多くの人に届くかを常に考えながら陳列しているので、そんなに気を悪くしないでほしいなあということだ(強引にまとめた)。
ちなみに、芸能人でも一般文芸書コーナーに陳列することが定着した人が2人だけいる。
又吉直樹と加藤シゲアキだ。

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次の会議で『接客のユウコ』に余計なことでも言われたらその時こそめちゃくちゃに怒ってやろう。他の連中が見ていようが構うものか。みっともないくらいにキレ散らかして、二度とつまらないいじりなんて言わせないようにしてやる。
あの時俺はユウコによってはっきりと不快な気分にさせられた。
ならばその事実を相手に伝えなければいけない。
そう、思ったことをはっきりと伝えるんだ。
『はっきりと』・・?
その言葉でふと思い出したのは少し前にX(しかしこの名前慣れんなあ。Twitterに戻ってくんないかなあ)で見かけたとある女性タレントのポスト(この呼び方も全くしっくりこねえなあ)だった。
この人物は少し前までグループに所属し歌をうたっていたのだが、解散して今はソロで活動しているようだ。文章を書くのが得意らしく、グループに所属している頃から何冊か本を出版している。
ポストの内容をおおまかにまとめると以下の通りだ。
本屋に立ち寄った彼女は、自分の書いた小説が音楽コーナーに陳列されているのを見つけた。そこで店員に著者であることを伝えた上で『この本は小説なので小説のコーナーに置いてもらえると嬉しいです』と陳列場所を変えてもらった、のだという。
書き方こそ丁寧だったが、その後のポストも含め自分の小説が音楽コーナーに置かれていることが不服なんだろうな、という感じはありありと伝わってきた。
正直なところ、この一連のポストを見て自分はなんとも微妙な気持ちになってしまう。確かに言いたいことはまあ、分かる。本人からしたら心血を注いで作った作品だ。『なんで小説なのに音楽コーナー置くの?他の作家さんと同じように文芸書コーナーに置きなさいよ!芸能人だと思ってなめとんか!』とでも思ったのかもしれない。
これに対し現役書店員の俺の言い分はこうだ。
本が入荷して品出しするときは、その本をどこに置けば買う人に届きやすいか、目に入りやすいか、を何より優先して考えている。今回の場合だと彼女の小説を買うのは普通に考えてグループ時代からのファンだろう。それならやはりタレントやミュージシャンのコーナーに置くのが正解なのだと俺は思う。現に勤務店でもそのように陳列した。もちろん、舐めているつもりなど全くない。
一方で、まだまだ今の状況では彼女の作品は『タレント本』の枠を抜け出ていない、とも思ってしまう。この先一般の本好きにも評価されたり何かしらの文学賞をとるようなことがあればまた違ってくるのかもしれないけれど。
まあ何が言いたいかというと、書店サイドは書店サイドでどうやったら売れるか、多くの人に届くかを常に考えながら陳列しているので、そんなに気を悪くしないでほしいなあということだ(強引にまとめた)。
ちなみに、芸能人でも一般文芸書コーナーに陳列することが定着した人が2人だけいる。
又吉直樹と加藤シゲアキだ。

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