破滅に向かって~書店員日記~

アラフォー独身書店員のブログです。 よろしくお願いいたします。

2024年12月

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HEY!
こんな弱小ブログを読んでくれている数少ない読者の方々!!










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1年間どうもありがとうヤデェェェェ!!!!!!!!

来年もよろしくヤデェェェェッッッ!!!!!





時間は少し遡り、12月23日(月)

朝目を覚ますと、スマホがお亡くなりになっていた。

どれだけ電源を押しても暗転した画面のまま一向に変化はない。強制シャットダウンやSDカードの入れ直しも試してみたが、結果が変わることはなかった。

超連勤の真っ最中に面倒なことになった…暗澹たる気分で職場へ向かう。いつもの電車に乗ったが、スマホが無ければ音楽も聴けやしない。手持ち無沙汰になり仕方なく文庫本を取り出したが、内容はちっとも頭に入ってこなかった。職場で変なトラブルなど起こってませんように、ただそれだけを願いながら車窓からの景色を眺め続けていた。

結局、その日は途中から店を抜けて携帯ショップへ向かうことにした。まだまだ連勤は続くし、その間何かあったとき勤務店からの電話を取れないのはさすがに怖い。幸いクリスマス前でいつもより多くの人数が出勤していたため、自分が抜けても特に問題はなさそうだった。

そこからショップに向かい、再び職場に戻るまで何時間かかっただろう。

やはりスマホは直ることがなく、高い新機種を購入する羽目になってしまった。壊れることなんてないと過信して保証プランにも入っていなかったため全てが自己負担だ。手痛い出費と自分の愚かさにに頭を抱えたくなる。

それに加えてショックだったのはLINEのトーク履歴が全て消失してしまったこと。突然壊れたためバックアップも取れていなかった。

皆との楽しいトーク履歴、思い出のトーク履歴が全て水泡に帰してしまったのだ。あまりの喪失感でその後の仕事はほとんど手につかなかった。

帰りの電車の中、空っぽになったトーク画面をぼんやりと眺めながら一人で考えていた。これまで、皆とどんなやり取りを重ねてきただろう?もう二度と戻らないそれらを思うと、頻繁に使ったいくつもの言葉が頭に浮かんできた。

『チンポ』、『アナル』、『クソッタレ』、『アホッタレ』、『くたばれや』…。



なんだ・・。俺は苦笑する。


消えてはいけないやり取りなんて、何一つなかったじゃないか。

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12月27日(金)

忙しなく過ごしているうちに気がつけば今年も残り僅かになってしまった。先月は風邪で長期間ダウン、今月は仕事に忙殺されどちらも本当に一瞬だったように思う。

来年はどんな年になるのだろう。きっと自分から動かなければ何一つ変わらないまま同じように過ぎていくに違いない。

職場までの道すがら、思い出していたのは昨日のキングさんの言葉だった。『人生は有限』、それは自分も最近よく考えていることだ。40代に入ってから加速度的に時間の流れが速くなっているのを感じる。人生の折り返し地点などとっくの昔に過ぎ去っただろう。残された時間で何をすべきか、それをずっと考え続けている。

このブログもそろそろ潮時なのかもしれない。いくら更新を続けてもアクセスは相変わらずちっとも増えない。この数年、強敵たちが何人も去ったことで順位は多少繰り上がった。『編集部の推し』に選ばれたりして一時的にアクセスが増えたこともあった。けれど結局のところ、『神メンバー』入りすることは今年も出来なかった。更新もろくにしないくせに順位が一向に下がらないブログに殺したいくらいの憎しみを抱いたこともあった。けれど、結局は結果が全て。俺よりもそれらのブログが求められていた、ということなのだろう。

※神メンバー・・独身カテゴリーの10位以内にコンスタントに入っているブログのこと。ブログ主が勝手に命名。

5年以上続けてこの有様だ。きっとこの先いくら続けようが状況が変わることはないだろう。要するに俺は負けたのだ、完膚無き迄に。

頭が悪いので1個の記事を書くのもある程度の時間を割いている。1円にもならないそんな作業はすっぱり辞めて、読書や映画に充てるほうがよっぽど有意義なはずだ。

自覚はしている。

さあこれからどうしていこうか。
こんなことは自分以外の人にとって心底どうでもいいことなんだけど。

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12月26日(木)

休日。

喫茶店から帰った後は部屋でのんびり過ごす予定だったのだが、昔のバイト先の先輩『キングさん(仮名)』に誘われて夕方から出かけることになった。

キングさんに会うのはちょうど1年ぶり、神戸でのスピッツのライブ以来だった。もうあれから1年経ってしまったのかと時間の速さに呆然としてしまう。あの日はチバユウスケの訃報が届いた日でもあり、よく覚えている。その衝撃があまりにも大きかったせいだろうか、肝心のライブの内容は今ひとつ印象に残っていない。

キングさんは地元在住のため、当然こちらの住居とは遠く離れている。当初はお互いの中間地点で会おうかと提案され、意外といいところもあるじゃないかと思っていたのだが、ギリギリになって『すまん、やっぱり変更で!』とキングさんの最寄り駅を指定されたのだった。なんでも気に入っている焼肉屋に行きたくなったのだという。

相変わらず自分本意な人だとややイライラしながら向かったのだが、件の焼肉はそれらを全て帳消しにするくらい美味かった。タン塩、カルビ、ロース、ハラミ、全てにおいてハズレが無かった。人気店なのだろう、18時前に入ったのだがその時点で席は8割方埋まっていた。

夢中で肉に喰らいつきながらお互いの近況報告をする。キングさんは20年勤めた某外資系CDショップをこの秋に退職し、今は転職活動を続けているという。知り合いともほぼ連絡を絶っているらしく、『久々に人に会った気がするよ』と言って笑っていた。

辞めること自体はもう数年前から頭にあったそうだ。

『もうCD売ることが楽しくもなんともなくなってしまってなぁ』キュウリのキムチをコリコリと齧りながらキングさんは言った。

『CDなんかもちろん全然売れないわけよ。売れるわけないわな、サブスクでほとんど聴けるんだから。新作アルバムが発売日の0時に全部聴けるとか馬鹿げてるよな?俺はいまだにふざけんなって思ってるよ。そんで、売れるものといったらジャニーズやらK-POPやらの特典ついてるようなやつだけ。そこに頼ってるような状況よ』

『ああー。でも、俺こないだネットで見ましたよ』

少し前にその外資系CDショップが最高益を更新したというネットニュースを見たばかりだった。それを話すと、キングさんはふっと寂しそうに笑った。

『ああ、あれな。もちろん俺も見たけどさ、あれもカラクリあるのよ。純粋にCDが売れてるわけじゃなくて、昔のAKBみたいに一人で大量に買う人とかが何人もいるってことな』

『ああー…』

『で、結局そのCDを用が済んだら全部捨てたりしてさ。…お前、◯◯△△って知ってる?』

それはとあるK-POPグループの名前だった。

『名前だけは聞いたことあります』

『例えばその人らのCDに抽選券が入ってるわけよ。当たったらメンバーのサイン会に行ける、みたいなやつ。それ目当てに一人で何百枚も買う人がいたりな。ライブに行ってCD売ったりすることもあったけど、毎回そんな感じでほとほとうんざりしてさ。最高益といっても蓋開けたらそんなもんよ。働いてる人間は冷めきってるから』

『ああー…』

『さすがに残りの人生こんなことを繰り返しながら生きていくのはちょっと耐えられないな、と思って。俺ももう年だし。で、辞めることにした』

そこまで話すと、キングさんはグラスに残ったビールを飲み干してこう言った。

『破滅、人生は有限だぞ。俺はもう、俺がやりたいことだけやって生きていく。そう決めたから』



結局その日は2軒目にも行って、アパートに帰ってきた頃には日付が変わってしまっていた。

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12月26日(木)

休日。

ようやく超連勤から解放された。

ただただ、疲れた。

今は久しぶりの喫茶店でいつものコーヒーを飲んでぼんやりしている。

クリスマスも終わった。
今年はおおむねトラブルなくやれたと思う。細かな問題はいくつかあったが、まあそのあたりは今後に活かしていけばいいだろう。まだまだ正月まで慌ただしい時期は続くが、ひとまず怒涛のラッピングラッシュからは解放されたわけだ。

よしとしようじゃないか。

無心で働き続けて、気がつけば今年も終わりが近付いていた。

何があったっけ?

特筆するようなことは何も無かったような気がする。

このブログを遡れば少しは思い出せるだろうけど、別にそんな必要も感じない。

来年の抱負?
ただ心身ともに健康に生きることが出来ればそれで充分だ。

中年にとって時の流れは悲しみでしかない。

色々と書きたいこともあるけれど、ひとまず今日はのんびり過ごそうか。

それがいい。

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