前回書いたように、定例会議は4人のエリアマネージャーと『キング・オブ・偉いさん』が中心になって行われる。

各店舗毎に現在の状況を報告し合い、優秀事例があれば自店にも取り入れ、気になる点があればその都度質問して意見交換…まあ内容はどこの会社でも行われているようなことだ。

それにしても…ふと俺は思う。ここまで社内のことを明け透けに書いて大丈夫なのだろうか、と。各エリアマネージャー、キングオブ偉いさん…全て実在する人物である。万が一でもブログが彼らに見つかったりすれば厄介なことになるに違いない。

まあ、別にその時はその時だ。

そもそも誰がこんな人気のかけらもない場末ブログにたどり着くというのだろう。思い上がるな、自意識過剰もほどほどにしとけよ。

前回の会議を思い返してみる。勤務店の現状報告もなんとか終えて、ホッと一段落した俺はしばらく大人しくしていた。特に自分から発言などはせず、他店舗の報告内容をメモにとることに専念する。元々大勢の前で発言するのが苦手なのもあるが、その日は特に掘り下げて知りたくなるような報告も無かった。

そのまま会議は終盤に入り、『接客のユウコ』がMCを担当する時間となった。テーマは確か『他チェーンと差別化を図るための接客』みたいな感じだったと思う。

ユウコの話の中に気になる箇所があり、一段落したところで俺はおずおずと手を上げた。さすがに最後までだんまりを決め込むのも良くないだろう、とも思っていた。

『すいません、さっきおっしゃってた○○のことなんですが・・』

するとユウコは小馬鹿にするような笑みを浮かべながらこう言った。

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『うわ、なんか急にしゃべりだしたぁ!!』

横にいた『誘い笑いのマサ』が「そんなこと言ったらダメだよぉ~へフフゥ」と半笑いで被せてくる。

正直、めちゃくちゃムカついた。

「何もそのくらいで腹立てなくても…」と読んだ人は思うかもしれない。ただしそれには今までの蓄積がある。

この『接客のユウコ』という人物は俺より二つ年上の先輩である。悪い人ではないのだが、昔から相手を軽くあしらったり、鼻で笑うようなところがあった。よくいえば「いじり」という言葉になるのかもしれない。

(まあ、「いじり」が成立するには相手との信頼関係があってこそだと思うのだが。)

なので今回のようなリアクションにも慣れてはいるのだが、さすがに会議の最中、それも真面目に質問しようとしている時に言われたのではたまったものではない。ひょっとすると場を和ますために出た軽口かもしれないが、どう考えてもそれを言うのはこのタイミングではないだろう。

『・・・。』

一瞬、本気でめちゃくちゃにキレてやろうかと思った。だが、周りをチラリと見渡すとAMやキングオブ偉いさん、他の参加者たちも別段気にする様子もなくそれぞれのパソコンに目を落としている。

寸出のところで俺は堪えた。

ただし、何も言わないのも癪なので『ちょっと、茶化さないでもらえませんか・・』とだけは絞り出した。


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